御神楽岳 山伏尾根 昭和56年5月24日 同行Nさん
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若いとき、越後の秘峰、御神楽岳に通った。そのときの記録をひとつ紹介したい。
写真(別の山行時のもの)左:湯沢の雪渓をつめる 右:湯沢から山伏のドームを見上げる
朝4時20分新潟出発。眠い眼をこすりながら、49号線を急ぐ。6時30分林道終点着。さっそく歩き始める。湯沢出合にて朝食をとり、遡行をはじめる。10分もしないうちに大雪渓に出、苦もなく大滝まで導かれる。
岩壁上部には雪が残っており、沢通しは危険な模様。8時30分サンゴクラック手前よりやぶの少ない小沢を登り出す。約1時間で山伏尾根に出た。ここからの湯沢の展望はすさまじいほどで、沢全体が屏風のごとくそそり立っている。湯沢の頭ははるかに遠い。
しばらく進むと岩峰が出てきた。左に回りこみ、登攀は3m上部から開始。潅木にビレイをとりながら40mで抜ける。次はやぶのついた岩稜だ。2ピッチで楽勝にこなす。ここでようやく山伏のドームが姿を現わした。写真とは違い、なかなかの迫力である。基部まで歩を進め、小休止する。
11時30分登攀開始。10mほど登るも、ピッケルがじゃまになってくる。ザックをブッシュに固定し、空身で登る。2つのチムニーはなかなか渋く、足を突っ張ったりしながら40mで大木に着いた。Nさんがザックのところまで来たところでもう一本のザイルでザックを引っ張りあげようと試みたが、無理だった。Nさんと合流後、懸垂で降りて担いで登ることになった。
20mほど尾根沿いに進むと岩壁にぶつかる。おかしいなと思ったが、両側とも巻くのはとても困難だ。正面はかぶっていて不可能。裏は草つきでいやらしそう。結局両者の中間リッジをルートに決めた。3mで残置ハーケン1枚発見。さらに数m登って、ハーケンを1枚打ち込み、ジリジリと高度を上げる。岩は浮いており、しかも垂直なので厳しい登攀となった。15mで立ち木にビレイがとれ、もう10mでドームの頭に出た。確保するところがないので、40m一杯伸ばして大木に着く。Nさんが登ってきたところで、ザックの回収にかかるが、ひと苦労だった。
やっとザイルを解ける。時計を見ると、3時を過ぎているではないか。おまけに雨も降ってきた。易しいスラブを急いでとばす。湯沢の頭には4時着。あとは例のいやな下りを2時間半でこなし、6時40分車中の人となった。
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