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June 30, 2005

飯豊川本流 昭和56年8月13日から15日 越稜山岳会会山行

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 写真 左:増水して濁流と化した本流を下降する 右:地蔵カル沢出合と思われる
 古い記録であるが、越後の山の記録をひとつ紹介したい。
 昨年のお盆も飯豊川だった。初日は晴天で、不動滝下流のゴルジュ帯の遡行を楽しんだ。しかし翌日からは悪天、豪雨で、中峰経由洗濯沢出合までしか進めなかった。本流の増水は想像を絶し、川原いっぱいにひろがった胸まで来る濁流渡渉は、今考えても背筋が寒くなる。そういうわけで、今年はぜひとも完登してスカッとしたかった。
 8月13日。午後8時50分林道終点出発。月明かりでライトがいらないくらいだ。途中の枝沢には雪渓が残っていて驚く。湯の平で小休止後、おんべ松尾根を登り出す。急な岩場が多く、緊張する。11時を過ぎるとめっきりペースが落ち、0時5分尾根の平らなところ(標高900m)を本日のねぐらとした。
 14日。朝の冷気に目覚めは早い。5時45分出発。途中寅清水にて水を補給し、7時25分中峰手前の飯豊川下降地点到着。あらためて重いザックに、滝を登る重さじゃないと不安が出てくる。すぐに下降に移るが、どうも昨年登降した沢と様子が違う。ついに30m位の滝に出くわし、右岸を巻くことになる。これで右俣を下りてしまったことが判明した。それでも本流には1時間20分」で着いた。昨年なかった大規模な岩崩れに驚いた。
 水量は少なく一安心する。洗濯沢までと、右岸を飛ばす。転石づたいで問題はなし。出合を過ぎると両岸が狭くなるが、渡渉を繰り返す程度で赤渋沢出合到着。二段80m滝が天から落ちていて、見上げるゴルジュがすごい。間もなく沢は左に屈曲する。切れた巨大なスノーブリッジが出現した。この下には通過不能の廊下があるはずである。右岸にくいこむルンゼをつめることにする。浮き石が多く神経をすり減らす。100mほどでトラバースにかかるも、なかなか水平距離を稼げない。40分で口が開いていない雪渓に降りられた。10分位快適な雪渓登りをしたら、完全に切れている地点に着く。雪から出てくるガスのため、奥はよく見えない。下りるとなると、雪解け水を泳がなければだめだろう。結局またも右岸を巻くことになった。
 100m戻ってやぶに突っ込む。急なトラバースがつづき、腕も疲れる。30分の大休止をとったりしながら、なんとか雪渓まで突破する。しばらくは雪渓登りで楽ができたが、またまた切れている。しかし今回はそう悲観したものではなく、左岸を懸垂30mで水流まで降りることができた。やさしい滝を越し、右岸を回りこみ、ショルダーで雪に上に這い上がる。
ここからの残雪はすさまじく、楽勝のパターンになってきた。悪相の滝をかける地蔵カル沢1時40分。沢に降り水をたらふく飲む。シュルントの底に滝が消え、身の毛がよだつ。雪渓の厚さは20mはありそうだ。ほどなく大日沢がルンゼ状で合流する。以後はジョーゴ沢手前で割れていた以外は完璧で、驚くほどピッチが上がる。右岸には300m近い岩壁がせりあがっている。雨ドヨ沢はルンゼ状で切れ込んでいる。
 順調に天狗沢を過ぎ二俣に着く。あたり一面雪原のため、どっちが本流か判断ができず。左俣に入り、雪渓の終わった河原を泊場とした。4時5分。
15日(晴れ)。核心部は終わったということで、ゆっくり出発する。振りかえる大日岳方面の景観は壮大で、左岸から三段100mはあろうかという滝が落ちている。さらに進むと、左岸からトヨ状の滝が出会う。所々雪渓が残っているが、あとはゴーロのみだった。登り2時間でやぶ漕ぎも少なく、天狗岳の北に飛び出した。
 御西経由で大日岳までピストンしたあと、えぶり差岳まで縦走し下山した。
 昭和38年以来の豪雪で、山行前の近郊の沢で雪の多さには気づいていたが、ここまでとは思わなかった。雪渓の長さは3km近くあったのではないか。水は昨年と比較にならないほど冷たく、一回渡しょうするだけで足がしびれた。沢に入って滝を登らず遡行するというのも珍しいが、念願の飯豊川本流を完登し満足の行く山行だった。

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