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January 29, 2005

3月の遊楽部岳 02年3月21日 同行Hさん

yuurappuhutoro 冬の遊楽部岳に執念を燃やすHさんと挑戦した。
 前日は国道沿いの雪原にテントを張った。4時半には起きだし朝食をとる。どうやら天気はしばらくもちそうだ。5時27分出発。太櫓川に沿った林道を進む。積雪は50cm位だろうか。30分強で林道と離れ、左岸の斜面を登りはじめる。気温が高いせいか、かなり埋まる。ワカンをつけ、やぶの出た急斜面を黙々と登った。対岸のどっしりした太櫓岳の眺めがなぐさめだ。予報によると午後から大荒れになるというが、今のところまずまずである。
 890mあたりで尾根は90度方向を変えるが、この頃より天候は悪化の兆しを見せ、西から黒い雲が押し寄せてくる。1094mピークまでは一直線の登りで、厳しいアルバイトとなる。風が強まってきた。やはり今日中は無理かという思いが掠める。やっとのことでピーク着。臼別岳手前の山が驚くほど急で、不安がもたげる。遊楽部方面は相当の風のようだ。
 小ピークを上り下りして、急斜面の下に着く。いざ登ってみると、ほどほどの傾斜で心配したほどではなかった。頂稜部に出ると急に風が強まってきた。左側の雪庇に気をつけ慎重に進む。振り返ると、Hさんがこまめに赤布をつけている。さて、いよいよ臼別岳である。9時30分着。感慨に浸りたいところだが、強風のためゆっくりできず。早々と下りに入る。
 ここで予想もしなかった強風に見舞われる。瞬間風速30mくらいあるのではないか。耐風姿勢をとっていても、飛ばされそうになる。加えて雪面を踏み抜くもんだから、さっぱり進まない。久々に厳しい山となった。Hさんと相談し、いったん東側の斜面に避難した。それにしてもすごい風だ。以前正月のヤオロマップで経験したものに近い。めざす頂上は目の前にあり、まだ時間は早い。Hさんに待ってもらい、一人でピークをめざすことにする。東側は雪庇なので忠実にやぶ沿いを進む。時折風が強まり、耐風姿勢をとる以外は休まず登る。10時45分やっとのことで頂上着。南側の展望が一気に開ける。白水岳、冷水岳への稜線は確認できた。東方向にマッターホルンのような山が見えた。岩子岳か。地図で新頂上を確認し、すぐに引き返す。
 下りは早く、程なくHさんと合流できた。ここで東斜面を連続トラバースして先程の強風を避けようと試みる。しかし雪が崩れてしまい、とても無理。稜線に戻る。再び強風の人となり、苦労して臼別岳直下まで戻った。頂上はパスし、東側を巻いたら少しだけ楽ができた。疲れた体に鞭打ち例の急斜面直下まで降りる。ここまで来ると先程の強風はうそのように静かになり、はじめてゆっくり休むことができた。天候は下り坂で、いつ雨が降ってくるかわからない。最後の急斜面を降りている時とうとう降り出す。林道に入ってもひどくなる一方で、ついに土砂降りとなる。3時国道に帰着した。

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春の伏見岳から神威岳 02年4月27日 単独

husimi1husimi2fusimi3fusimi4 例年にない寡雪のため、日高で一番雪が多いと思われるコースを歩いてみた。
 朝3時タクシーで帯広の宿を出る。ニタナイ川林道のゲートは開いていて、約1時間で伏見小屋着。今年は雪が少なく、小屋周辺もほとんど雪がない状態だ。小屋を覗いて、4時20分出発する。緩登ひと登りで、急な尾根に取り付く。5時25分1224mピーク着。晴天の中まわりの展望が徐々に広がる。寡雪とはいえ尾根は雪に覆われており、ペースが上がる。妙敷山を見上げながら飛ばして、8時30分伏見岳頂上着。南面の眺望が一気に開け、十勝幌尻から札内、エサオマントッタベツの稜線が、朝日を浴びて神々しいまでに光り輝いている。神威岳から戸蔦別の稜線も、べったりと雪がついていてこれなら大丈夫そうだ。山頂のすぐ奥のピークに、単独行の人がいて程なく合流した。日高には写真を撮るためによく登るらしく、妙敷経由で下山するそうだ。
 ここからは岩と這い松が混じった急な尾根となっていて、少し緊張する。稜線にはあまり雪がなく、登山道が稜線から外れているところもあり、けっこう時間がかかる。1546mの鞍部まで降りて見上げるピパイロは、迫力満点だ。この地点からは雪の大斜面となっていて、頂上まで休まず登る。8時32分着。山頂はちょっとした岩場で、360度の大展望だ。1967m峰から戸蔦別、奥には幌尻岳がそびえており、見飽きることがない。この先は、やぶの混じったやせ尾根を約30分で芽室岳への分岐点着。芽室方面は3箇所雪がきれていて、かなりのやぶ漕ぎが必要だ。9時を過ぎ雪が埋まるようになってきた。1967m峰へは雪のついた急斜面を直登し、10時着。チロロ岳方面がよく見える。
 のんびりしたいところだが、先が長いので腰を上げる。ところどころ岩稜が出てきてなかなか変化がある。1箇所北面の小雪渓トラバースがあり、少し緊張した。展望のよい稜線を気持ちよく進む。北戸蔦別岳で、十数年前ここからコイカクまで縦走したときのことが思い起こされた。日高の主峰幌尻岳がすごいスケールで望まれる。それにしても大きい山だ。ほぼ夏道通り進んで12時35分戸蔦別岳着。主峰を前にしてアタックできないのは、かえすがえすも残念だ。
 ここで夏道はなくなった。神威岳方面の稜線は、予想とは違いかなりやぶが出ている。戸蔦別の急斜面を一気に下り、程なく這い松帯に突入する。踏み後はないも同然で、時間がどんどん過ぎていく。稜線に一部雪堤が残っているが、ほとんどが崩れかけている。その下は驚くほどの急斜面だ。結局雪はさして利用できず、黙々と這い松をこぐことになった。1803mピークの次のピークで八の沢から登ってきたという2人組に会う。戸蔦別林道はほぼ終点まで車が入るという。朗報だ。
 その後も這い松との苦闘が続く。イドンナップからナメワッカの稜線が登高欲をそそる。1753mピークでやっとやぶから少し開放される。次の鞍部で熊の足跡を発見。数日前に通ったようだ。3時50分神威岳に到着。エサオマントッタベツの登りは相当やぶが出ている。北東尾根の頭にテントが三つ張ってあるが、エサオマンのピストンにでも行ったのか姿は見えず。時間が気になるので、休まず下りに入る。エサオマンから札内岳の魅力的な稜線を眺めながらどんどん下る。後半は雪が拾えず蜜やぶとなってしまい、ルートファインディングに苦労する。5時45分林道着。携帯電話で呼んだタクシーで帯広まで帰った。

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January 16, 2005

メップ岳とカスベ岳 02年3月22日 単独

meppukasube  道南の隠れた名峰を単独で登ってみた。
 遊楽部岳の後、私だけねとい温泉に移動する。温泉であたたまり、濡れものを乾かし、明日に備え早めに就寝した。
 朝起きると思ったほど天気が悪くなく、大丈夫そうだ。タクシーで除雪の終点、ミネラルウオーター工場跡まで送ってもらう。6時20分出発。ワカンで少しもぐる位の雪道を黙々と歩く。この時期冬眠明けの熊に注意する必要があるとのこと。ホイッスルを吹きながら進む。約1時間で橋を渡る。視界があまり利かず、とりあえずもう少し先まで行ってみることにする。30分後突然林道が終点となった。ここまで来てさすがに来すぎた事に気づく。地図で現在位置を確認し、雪崩に十分注意しながら尾根まで直登することにした。標高差200mを20分で尾根まで上がる。最近通ったらしいスキー跡がある。出遅れたので休まず登り、9時吊尾根着。カスベ岳がうっすらと見えてきた。手前のピークの斜面にはクレバスが開いていて、近寄らないようにして一気に登る。9時40分頂上着。視界は徐々に良くなってきてはいるが、メップ岳を確認できるくらいだ。
 最低鞍部まで下りきって、腹ごしらえをする。めざすメップ岳は頂上直下がかなり急である。北東側に雪庇が出た稜線をやぶに沿って登っていく。昨日の豪雨の後気温が下がったので、雪面が硬くなっている。風もだんだん強まってくる中、11時30分メップ岳頂上着。視界は残念ながらいまひとつで、狩場山から長万部岳の稜線がなんとか追えるくらい。小休止後下山にかかるも、ワカンでの下降は厳しくアイゼンにはきかえる。順調に最低鞍部まで戻る。狩場山方面がうっすらと見えてきた。その真っ白な巨体に驚く。次は雪の狩場だなと一人で納得する。携帯でタクシーを呼び2時に除雪の終点まで来てもらうことにした。後は下山だけだ。降りるにしたがい、熊のことが気になってくる。
2時ちょうどに到着。道南にもいい山があるということを認識した山行だった。

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大雪連峰カモシカ山行 01年6月30日 単独

_007_005 以前から実施していた長距離登山を大雪で試してみた(写真は03年実施したユニ石狩岳から化雲岳日帰り山行時のもの)。
 明るくなってから十勝岳温泉凌雲閣3時36分出発。ガスっていて上部は見えず。カミホロ分岐からしばらく沢状のところを進み急登となる。上富良野岳4時56分着。視界は20mくらいとなり風も強まってきた。上ホロ5時5分着。避難小屋近くの水場はびっしりと雪渓に覆われており給水できず。十勝岳の登りに入ると風雨に近い状況になり、カッパを着込む。6時誰もいない十勝岳山頂着。
 視界が利かず、縦走路を見つけるのに少し手間取った。ここからは火山灰、火山れきに覆われたゆるい地形なので、目印のポールを探しながら進む。美瑛岳の登りにかかる頃よりようやくガスが切れてきた。美瑛岳7時43分着。岩場のいかにも頂上らしい頂である。向かいの美瑛富士がなんとか輪郭を追えるくらい見えてきた。下りで少しジョッキングをまじえる。鞍部から望岳台方面に足を伸ばし融雪水を狙ったが、こちらも雪渓がびっしりでまたもや敗退する。仕方なく美瑛富士避難小屋へ向けて歩くと大きな雪渓に出た。下を見ると一部切れていて水が流れているではないか。存分にのどを潤し、水筒にも補給する。石垣山、べべツ岳ととばしオプタテシケ到着9時40分。
 天気は徐々に良くなっており、体調もまずまずだ。トムラウシまでコースタイムで10時間だが、この分なら大丈夫と下りに入る。残雪多く大雪渓をまっすぐ下る。双子池付近からやぶが濃くなり、踏み跡程度のところも出てくる。カブト岩手前で登山者に会いお互い驚く。コスマヌプリ着11時33分。トムラウシが少しづつ近づいてきておりファイトが沸く。西に硫黄沼を望みながらがんばり、12時30分ツリガネ山分岐部着。大雪連峰まっただなかという感じで気分が良い。三川台1時33分。遠くに1パーティ先行しているのが見える。ここから急に道が良くなりペースも上がる。南沼手前で追いつく。札幌から来た4人だった。雪渓からの流水を見つけたらふく飲む。最後の急登をやっつけ、2時56分待望のトムラウシ山頂到着。
 頂からの展望は申し分なく、東には石狩岳から二ペソツ、ウペペサンケ、北は旭岳から白雲の稜線、南は十勝岳までばっちり見える。トムラウシ温泉下山も頭をよぎったが下山後のことを考え、化雲まで足を伸ばすことにする。ルートは巨岩が多く、思ったように時間短縮できず。化雲岳は4時33分着。休む間もなく下りにかかる。なんとしても暗くなる前に着きたいので走りを入れる。第一公園5時50分通過。滝見台からは思いっきり飛ばして7時14分暗くなる直前天人峡温泉に到着した。

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狩場山 03年4月29日 単独

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 瀬棚を4時半に出て、茂津多灯台近くの登山口まで送ってもらう。鳥がさえずるすがすがしい好天の中、5時10分出発。しばらく傾斜のゆるい広い道を進む。視界が利かず、熊よけのホイッスルを鳴らしながら歩く。カタクリなど数種類の花が見られ心が和む。階段状の登りをクリアした後、南に1002m峰の翼を広げたような姿が見えてきた。ゆったりした登りをもくもくと繰り返し、ようやくはるか先に前山が見えてきた。それにしても大きい山である。雪のため登山道はまったくわからず、地図にある台地の南端を確認しながら進む。1002m峰からつづく稜線がすばらしい。ハイ松が出てきて800m地点に着いたことがわかる。
 南には須築川の大渓谷、北にはオコツナイ岳が望め、この雄大な景色を独り占めできるというのは本当にもったいないと思う。オコツナイは一部藪が出ていて簡単にはピストンできそうもない。休み休み登って、前山到着は9時。正面にそびえる真っ白な狩場山がでかい。いったん下って小ピークを超えるが、このあたりは傾斜が急で雪の状態によっては注意したいところだ。最後の急斜面を登りきると待望の頂上着10時。振り返ると、たどってきた尾根、深い須築川渓谷、1002m峰に続く稜線などが見おろせた。
 山頂は風が強く、東の方に少し降りて小休止する。南には2年前登ったメップ、カスベがまだ真っ白である。遠くカニカン岳や長万部岳、稜線づたいに大平山までぐるっと見渡せる。この峰々を一気に縦走したら、さぞすばらしいことと思う。雪原を気持ちよく下り、11時10分東狩場山着。時間があればフモンナイへ足を伸ばしたいところだが、またの機会としよう。この先はかなりの急斜面となっていて、南へ回り込むようにして降りてゆく。雪が硬いようだと注意が必要である。ほぼ夏道どうりのコースを取り、12時15分林道着。
 まだ積雪は50cm以上あるようだ。1kmほど歩くと賀老の滝の看板が出てくる。ということは島牧まであと15kmはあるということになる。ブナ林の中雪道を黙々と歩く。しばらく歩くと東狩場山からフモンナイの稜線が見渡せるようになってきた。さらに5km進むと除雪の終点となり、車が一台駐車していた。時間がないのでとにかく歩きに歩く。千走川温泉が見えてからは近道をしながら急ぐ。あと6kmだ。バス時間が迫っており休んでいる暇はない。町が見えてからは走りも入れて、3時5分島牧着。バスはぎりぎりだった。丸一日歩いても誰にも会わず、充実した山行だった。

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January 15, 2005

岩子岳とペンケ岳 03年4月4日 単独

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 前から気になっていた八雲の岩子岳とついでにペンケ岳もかたずけようと試みた。岩子岳については東面から登るか、南面から攻めるか判断が難しかった。まず雲石峠まで行ってみる。峠が近づくと岩子岳が予想以上に近くに見える。東面はなんとかなりそうな斜面だ。峠で南面を偵察する。頂上に突き上げる尾根は笹藪だろうか、恐ろしく急で登る気がおきない。やはり東面の方が良いようだ。おぼこ荘への入り口まで戻る。予報に反し好天である。11時40分清流橋の手前から斜面の登りに入る。昨日新雪が20cm位降ったようだが、すでにかなり解けていて行動には支障なさそうである。けっこうな急斜面を登る。藪をつかんで登るようなところも出てくる。標高350m地点でようやく尾根に出た。真新しい足跡がある。すでに岩子岳に向かっている登山者がいるのか。ゆるい傾斜の上り下りを繰り返していたら先行者を発見。熊撃ち2人組であった。登るごとに岩子岳が近づいてくる。対岸には雄鉾岳が見えてきた。正面の壁は雪がびっしり張りついているようだ。1時間20分かかって分水嶺分岐部到着。ここまで来るとさすがに迫力がある.目でルートを追うが、傾斜は行ってみないとわからない。いったん標高540mの鞍部まで下るも、休まず上りにかかる。急傾斜の基部まで一気に登り、上部を偵察する。取り付きの雪面が少し崩れており、ザックはここにデポすることにした。ピッケル、カメラ、ザイルのみ持ち身軽になって登り出す。立ち木が散在している。雪の状態はまずまず。気温は低めであり、これなら雪崩れることはまずないと確信する。一箇所急になるがそれでも35度位だろう。ザイルを出す必要はない。慎重に歩を進め頂上稜線に出る。あと30mだ。雪庇は崩れかけており、背の低い藪がナイフリッジ状となっていた。2時4分登頂。
 頂上は狭いので西側に降りて休憩する。遊楽部から白水、冷水までの展望がすごい。道南にこれだけの山があるというのは驚きである。北には狩場から長万部岳までの白い山々、南に目を転ずれば、雄鉾から元小屋沢山、遠く砂蘭部や駒ケ岳まで見える。下りのことが気になりゆっくり休んでもいられない。雲石峠から見上げた南面ルートを見下ろす。笹やぶで立ち木がほとんどない。傾斜も45度以上あるのではないか。かなり手ごわそうである。あとは登りのトレースを忠実にたどり、基部まで戻って一息つく。分岐部2時53分着。
 岩子岳にあっさり登れたので、次の目標ペンケ岳をめざす。稜線沿いは岩場となっており直登は困難である。岩子岳からの観察に従い、南西面を大トラバースすることにした。巻き終わったあとは一気に直登する。この登りが今回一番きつかった。818mピークから遊楽部方面を偵察する。2箇所ばかり難所が見える。休む間もなくペンケ岳に向かう。雪庇が張り出した稜線を鞍部まで大急ぎで下る。あとは急登を残すのみ。足に疲れが出てくるも、時間が気になりがむしゃらに登る。4時6分ペンケ岳着。太櫓岳の展望が新鮮だ。写真だけとって引き返す。818の登り返しは気力でこなし、来た道どうりに降りていく。5時前には分岐部まで戻る。少し気持ちに余裕が出てきた。あとは登りのトレースを忠実にたどるだけだ。天候は悪化の気配を見せ、雪もちらついてきた。5時50分国道着。短時間でも充実感のある山行だった。

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横山から砂蘭部岳 03年2月11日

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 同じ山岳会のHさんの同行を得て、厳冬期の砂蘭部を目指した。7時18分桜野牧場出発。沢沿いに進み、程なく小川を渡渉する。斜面を直上し、少し傾斜のゆるい地形となる。植林地をかすめるように登っていくと、尾根が次第にはっきりしてくる。積雪は1m位。Hさんは山スキーなので断然早い。私の方は、脛から膝くらいのラッセルとなりじっと忍耐だ。徐々に傾斜が急となり、本格的なラッセルとなる。対岸の野田生岳がよく見え励みとなる。9時23分やっとのことで730mピークに出る。展望はあまり利かないが、とりあえず100m位先までは見える。ひとがんばりで853mピーク着。横山方面は上部がガスったままである。いったん下って上下の少ない稜線を進む。横山の登りにかかる頃より雲が薄くなってきた。11時10分横山着。風が強い。砂蘭部まで行くか思案のしどころだ。好天の兆しがあるので、次のピークまで行ってみることにする。961mピークに着く頃には青空も見えてきて、俄然ファイトが沸いてくる。砂蘭部本峰が純白のすっきりした姿を見せている。次の鞍部まで下ったところで、Hさんがスキーをデポしていた。ここからは東側にできた雪庇に近づかないようにひとふんばりし、頂上は12時39分着。ほとんど休まず登って5時間20分かかったことになる。
 対岸には岩峰の小鉾岳が望め、駒ケ岳と乙部岳はうっすらと見える。厳冬期の砂蘭部はそうそう来れるところではないので、展望を目に焼きつける。1時下山開始。横山までは約1時間。トレースは風で消されてしまい、我慢のラッセルとなる。鞍部まで降りた頃より、本格的な雪となり視界もあまり利かなくなる。稜線をはずさないよう進む。2時52分853mピーク着。眼下に桜野牧場が見える。ここからは急斜面を一気に降りることができ、登りの苦労がうそのようだ。4時牧場到着。久々に充実した山行だった。

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January 10, 2005

狗神岳 03年3月21日 同行Hさん

_066_072_067_069_074_077 昨年の同じ時期に挑戦したが、新雪のラッセルがきつく途中で断念した。今年はぜひとも登頂する意気込みで道南の濁川に向かった。昨年同様最終人家近くの除雪終点にテントを張る。周りの雪は予想より少なくほとんど残っていない。早い夕食を終え、8時前にはシュラフに入った。
 夜中少し雪が降ったようだ。3時50分起床。まだうす暗い中、5時出発。ダムに向けて車道を進む。ダムの左側の斜面を使って簡単に上に出た。ここからは右岸に取り付けられた林道を歩く。雪が硬くもぐらないので歩きやすい。澄川沿いに林道はいったん左岸に移るがすぐまた右岸に戻る。川沿いの林道を終点まで進み、左側の斜面にルートをとる。昨年はラッセル厳しく大幅に時間を費やしたのだが、今年はすんなりとクリアできた。斜面を登りきると、池が見えてきた。6時。こんなところにと思わせるほど大きなもので、全面氷結している。池の右側を回りこみながら、適当に尾根を選んで771mピークの取り付きを目指す。積雪は少なめとはいえまだ十分にあり、歩くのにはまったく支障がない。鞍部から気合を入れて登り出す。このピークは登るほど急になり、最上部は直登困難である。右に回りこんでできるだけ傾斜のゆるい斜面を選ぶ。7時30分やっとのことで771mピーク着。対岸には狗神岳が険しい山容を見せている。特に729mの岩峰は100m位の岩場となっていて、迫力十分である。つづいて東側に雪庇が出た稜線を進む。814mピークの手前で岩場に阻まれるが、右から簡単に巻けた。快調なペースで稼ぎ、888mピークは8時25分着。昨年は一日がんばってもここまで来れなかったことを思い出す。狗神岳が全貌を現してきた。頂上の岩峰がいっそう際立ち、果たして登れるか、不安がもたげる。南側には827mピークと思われるなだらかな山が望まれた。小休止後標高700mの鞍部まで一気に下っていく。途中見えないクレバスにはまり、出るのに一苦労する。油断大敵である。見上げる狗神は秘峰と呼ぶにふさわしい迫力ある山容で、とても899mの山には見えない。やはり頂上直下は岩場となっている。
 いよいよ大斜面に取り付く。笹が少し出た斜面を忠実に登っていく。藪がうるさくなってきて、左側の斜面に移る。頂上まで続く尾根まで突き上げ、ルートを検討する。ここまで来てしまうと、尾根通しに行くしかなさそうである。藪の少し出たナイフリッジを慎重に進む。右側は恐ろしく切れており、状態によってはここからザイルを出すべきだろう。正面は垂直の岩場だ。ここを藪をつかんで登るか、右側の雪のルンゼを登るか。ザックに忍ばせてきた35mの補助ロープを出す。右のルンゼにする。立ち木にランニングビレイをとりながら登り、最後の小雪庇を越えると、頂上だった。10時。まるでヒマラヤのピークに登ったような気分だった。Hさんも登ってきた。頂上には赤布を含め一切人工物がなく、さすが狗神である。反対側も急斜面になっており、木に自己確保をとって休憩とする。天候はまずまずであるが、けっこう寒い。北方向では、砂蘭部、鍋岳、乙部岳が望まれた。二度と踏めないかもしれないピークの展望を十分楽しんだ。
 さて、下山はどうするか。西に稜線を50m位降りてみる。一箇所雪庇の切れ目ができていて、ここをルートにする。補助ロープで確保しながら後ろ向きで降りてゆく。稜線直下数mはかなり急であるが、技術的にはこちらの方がやさしいと思う。立ち木でピッチを切りながら左へトラバースしていき、100m位で安定したところに着く。気温が高いと雪崩の可能性も考えておく必要がある斜面である。あとは登りのトレースに合流し、グリセードを交えながら一気に降りる。今日は気温が低いので雪がもぐらず、すこぶる快適である。ヤッケもずっと着たままの行動である。遠く遊楽部まで見えてきた。12時15分888mピーク着。南側の駒ケ岳や二股岳の展望を楽しみながら、のんびりした気分でトレースをたどる。771mピーク直下の急斜面は左から少し迂回して降りる。来た道どおりに黙々と足を運び、2時半にはダム着。驚いたことに山のホームページで有名なSさんに会う。狗神の偵察に来ているとのこと。しばらく情報交換した。2時45分車着。結局ワカンは一度も出さなくてすんだ。二年越しで登頂でき大満足の山行であった。


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